平成29年6月25日~6月30日 活動場所:岩手県上閉伊郡大槌町 【山本 駿】


ボランティア内容

1日目 移動日
2日目 AM:三陸さをり織りプロジェクトの見学
 PM:子ども夢ハウス
3日目 PM:子ども夢ハウス
4日目 PM:子ども夢ハウス
5日目 AM:吉里吉里町営住宅訪問(お茶っ子、傾聴)
 PM:子ども夢ハウス
6日目 移動日
<活動内容>
●三陸さをり織りプロジェクト
 現在カリタス大槌ベースでは震災を受けた人たちがさをり織りという織物でふるさと納税の品や、出店での出品で復興の支援をしようと考えており、その様子を見学させて頂きました。仮設住宅の一室を借りて行っていて、午前10時に集まりそこで織物をしていました。さをり織りを行っているのは被災者の方々でとても明るい雰囲気で楽しく織っていたことがとても印象的でした。また、お話を伺った中で活動する中で苦労されていた事が織物をする為の資金が必要で、大槌町に支援金の申請の準備をしていた事です。もともとはカリタスが支援として国に申請を行っていたが、本来の目的はカリタスの支援を失くし、さをり織りプロジェクトの人達が自分達だけで活動する事を目標としているので、さをり織りの方々で会長や会計などを決めていました。しかし、仮設住宅が終わりに向かい、織る場所が無い事や、ふるさと納税の品を作るだけの人が足りていない事もあり、問題が多々あるようでした。

●子ども夢ハウスおおつち
 ここは、被災して家族を失ったり、遊ぶ場所も無くストレスを抱えている子ども達を迎えて温かく見守っている場所です。そこで遊ぶ子ども達はとても活発で僕自身が元気になるくらい楽しい時間を共に過ごすことが出来ました。そこに働く方も祖父を震災で失くしてしまったが子どもとの関わりでとても元気に過ごせている、とおっしゃっていました。子どもたちにとって「学童」ではなく「居場所」という考えを大切にしておられていて、そこが夢ハウスの良さなのだと活動を通して実感しました。私が行った活動は子ども達との関わり、グラウンドの整備、を主に行いました。子どもたちとの関わりは1年生~5年生の子どもと卓球をしたりサッカーをしたり持って行った玩具で遊んだりしました。グラウンドの整備は、草ぬきをしたり、ターザンロープゴールのクッションを直したりしました。

●吉里吉里町営住宅訪問(お茶っ子、傾聴)
 1ヶ月に2~3度、お茶を飲みながら被災者の方と近所話などしながらゆっくりと過ごします。10時~12時までで最初はラジオ体操から始めます。ラジオ体操は岩手の方便の体操でみなさん楽しそうに体操をしていました。その後はもうすぐおこなわれる祭りについてや最近お茶っ子に顔を出していない方のお話などをされていました。震災や津波などの話は一切なく楽しそうにしている姿が印象的でした。

<感想>
 私は6月25日~6月30日までの6日間、岩手県大槌町にあるカリタス大槌ベースで震災ボランティアとして参加させて頂きました。大阪からいわて花巻空港につくとそこは震災の影響のなかったような静かな町だったので、復興が進んでいるのだなと思っていました。しかし、釜石駅から乗るバスで見る風景がまだ復興が必要だなと感じてしまう事が多くありました。仮設住宅の解体途中の場所や、とても高く作られている途中の防潮堤があり、まだまだどれも復興途中だなと感じました。
 ボランティアが住居としている大槌ベースも津波で1階は浸水しており、その住居は海まで1キロ程あり、改めて津波の怖さを痛感しました。しかし、復興は進んでおり小学校は4校も津波によって廃校になってしまったが、津波の届かなかった山を削り山の上に小学校と中学校の一貫校を造ったそうです。震災の影響で主要な建物は山の上に作られることになったそうです。また、ここ最近では建物よりも道路の復興を中心に行われているようで震災まで無かった道が出来ていて、今は山を削って大きな道路を作っている場所がありました。そこは頻繁にトラックが行き来していて国道になると言う話もあり、より復興に力が入るのではとカリタスの方が話されておりました。
 今回の私が参加させて頂いたボランティアは今までガーデンエルロイから参加させて頂いた中では最も活動が少なかったようです。しかしカリタス大槌ベースの方はこの事をとても前向きに捉えていました。「私たちの活動が少なくなってきたという事は、する事が減って来たという事。自分たちのことは自分で出来る様になってきたことが復興になっている。」とおっしゃっていました。今年度でカリタス大槌ベースが終わってしまいますが、この事も前文の様に支援される側が自分達で活動する力が身に付いて来たという事だと、前向きに考えておられています。また、以前来られたボランティア方々にはもう一度来て欲しい、変わった大槌を見てほしいとおっしゃっていました。
 私はこの6日間、様々な貴重な体験をさせていただきました。色々な事を考え復興とはどこまでが復興なのだろうかと思っていましたが、今回のボランティア活動を通して、少し悩みが解けたかもしれません。私もまだまだ復興支援ボランティアが必要と感じていますが、いつかボランティア活動が終わる日が来ると思い、またボランティア活動をしたいと考えております。