平成25年12月1日~12月5日 活動場所:岩手県上閉伊郡大槌町 【森本 美知子】


ボランティア内容

1日目 移動 オリエンテーション
2日目 現地視察 食材の買い出し
3日目 午前 仮設訪問(クリスマス会)午後 仮設訪問(クリスマス会)
4日目 午前 仮設訪問(クリスマス会)午後 仮設訪問(クリスマス会)
5日目 移動

(感想)
大変短い期間でどれだけの支援ができたか心もとないが、私にとっては貴重な体験であった。

『今も生々しい震災の爪痕』
震災から2年9ヶ月の大槌町を車や徒歩で回る。瓦礫こそ綺麗に片付いているが、壊されたものの片付けはまだまだ手が回っていない状態である。現場を歩き佇むと震災・津波の激しさが迫ってくる。被害の甚大さをあらためて肌で感じ、身にしみる。「爪痕」の言葉そのままで、まだまだ生々しさが残る爪痕を見た。そうした中でも至る所で人々が働いている。建物の取り壊し、基礎の取り壊し、土の盛り上げなど休むことなく続けられている。ショベルカー、ダンプカーが復興へ向けての音を立てている。夏はこうした作業で土埃がひどくマスクなしでは外に出られなかったそうだ。住宅地の基礎の取り壊しはまだ半分行くかどうかというところか。所有者の許可がないとできないそうで事務的手続きの煩雑さも想像される。今後、海辺の土地全体を2㍍嵩上げする計画だそうで、その準備も始まっている。出会った町の人達との会話からは、わが町大槌への愛情を感じた。復興が成るまでにはまだ長い年月が予想されるが、鮭が遡上する美しい川やひょうたん島を擁する大槌に私も親しみを感じ、他の地域も含めて今後も関わっていきたいと思った。

『仮設でのクリスマス会』
ポケモンやドラえもんなどの着ぐるみを着て写真を撮る、ビンゴクイズをするなどのプログラム。「津波のおかげでこんなものまで着ることになって…」と笑いながら積極的に楽しんで下さる。「似合ってる!」92歳の方のポケモン姿に「若返ったなぁ」など笑いが絶えない。お茶っ子は10分足らずだったが、それでも、「ここは震災前に住んでいた所より寒い」「震災前は毎日仕事をしていた」などふっと寂しい思いがこぼれる。短時間ではあるが笑い合える機会を提供するのは大事なことだと思った。また、カリタス・ジャパンのスタッフが震災直後から継続して支援活動をしているため、仮設の人達とも顔馴染みで信頼されているのを感じた。だからこそ今回のような企画にも心を開いて参加し、笑い合えたのではないかと思う。

『スタッフ』
大槌ベースはベース長を始め総勢4名+αのスタッフで活動している。スタッフの方はこれまでの活動のあゆみや支援活動についての思いなどを話して下さり、私たちボランティアとして現場を理解するのに大きな助けになった。スタッフは、子どもから働き盛りの人高齢者まで住民の生活に目を配り献身的に働いている。支援活動は元よりボランティアの受け入れ、支援活動の計画や割り振り、報告など仕事にはキリがない。皆さん肩や背中がバリバリに凝っているなど体にもかなりの負担が来ている。スタッフのケアについて心配になった。