平成24年5月29日~6月3日 活動場所:岩手県上閉伊郡大槌町 【清水健太】


1日目
大槌町に到着し、まず目に付いたのが何もない平地でした。
瓦礫は殆ど撤去されており、そこら中にかつて建物だった証の基礎がありました。
骨組みだけ残された建物と、新しく建てられた建物のミスマッチがまだ一年、もう一年と時が経ったのを実感させます。
大槌ベースでは毎日17時30分~分かち合いの時間があり、一日の活動を終えての感想や報告、次の日の予定を確認します。
泊まっている大槌ベースは元々ビジネスホテルだったのですが、寝泊まりしていた二階の部屋まで被害を受けていて、窓から見る景色からは想像もつきませんでした。

2日目、3日目
吉里吉里町にて、NPO法人吉里吉里国の方と活動しました。
内容は津波の塩害で枯れた間伐材を、薪にする事です。
元々この付近の山は区画ごとに地主さんがいて、40年前位に地元住民の方が、家族親戚総出で植林をしたそうです。
しかし山や木の世話をする人の高齢化や後継ぎがいない等の問題があったそうです。
そんな中、代表の芳賀さんがNPO法人吉里吉里国を立ち上げ森林保護活動に取り組まれていました。
また震災後すぐは倒壊した家屋の廃材を使って「復活の薪」を作り、売る活動をされていたそうです。
他に地域では枯れた木は焼却処分されるそうですが、芳賀さんは「枯れたからといってすぐに燃やせない。」と話されていました。
枯れてはいるものの、実の詰まった良い木で、建築業社に持って行ったらとても喜んで買い取られたみたいです。
真っ直ぐな木は製材所へ持って行き、曲がった木は薪にしてするそうです。
またそれでも余った木はくりぬいてプランターにしたり、椅子にしたりと余す所なく利用し、地域に還元されていました。

3日目、4日目
吉里吉里浜で海岸清掃をしました。
砂浜に穴を掘り、掘り返した砂を振るいにかけていきます。
砂の中にはお金や写真や眼鏡のフレーム。
他にも生活があった様子が生々しく残っていました。
まだ海中の清掃が手つかずの状態で、また地域の方がまだ海に近寄りたがらない等の理由で今年の海開きは無くなったそうです。
しかし「また海で、砂浜で遊びたい!」と思った時にすぐにその場所を提供できるようにとの思いで清掃をされていました。

ベースでの生活について
オリエンテーションでベースの使い方、ルール等が文面化されておりとてもわかりやすかったです。
しかし朝食や夕食作りなど、ある程度自主性に任せられており、今回仕組みをあまり理解しておらず、夕食作りを振られるまで調理に関わらなかったのが反省点でした。

基本的な道具は一式揃えられており、また食事代がかからない等ボランティアに来る側の負担がとても少ないのが印象的でした。